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住宅宿泊事業 民泊営業許可

豊島区の民泊新法条例改正について。

吉田晃汰

こんにちは、行政書士の吉田です。

2025年9月9日に「豊島区の住宅宿泊事業にかかわる条例改正等検討会」が行われました。

今回は、第1回豊島区住宅宿泊事業にかかわる条例改正等検討会の配布資料をもとに本記事を作成し、配布資料から重要事項を抜粋いたしました。

後日豊島区のHPに検討会の議事録も公開される予定ですので、その際にHPに来て解説したいと思います。

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現在、当事務所では豊島区で民泊新法を営業されている方を対象に365日営業可能の旅館業許可取得可否について無料診断させていただいております。

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1)住宅宿泊事業法の制度概要

仕組み

  • ①住宅宿泊事業者(オーナー等):既存住宅を使って年間180日以内で宿泊提供。家主居住型/不在型の2類型。
  • ②住宅宿泊管理業者:家主不在型などで管理委託を受け、国交大臣登録・監督対象。
  • ③住宅宿泊仲介業者:OTA等。観光庁長官登録・監督対象。物件情報の登録・予約・支払い等を担う。
  • 行政は、都道府県等が届出の受理・監督、国交省・観光庁と情報共有。

法的ポイント

  • 住宅宿泊事業法は届出制。形式要件が整えば参入可だが、法18条により条例で区域・期間を制限できる。
  • 豊島区は施行(2018/6)当初から区域・期間制限なしで運用開始 → 届出が増え、苦情・トラブルも増加。

実務含意

  • 「届出=許可ではない」が、実務上は行政協議・近隣調整・消防適合など許可並みの準備が必須。

2)標識の掲示

義務

  • 玄関等の見やすい場所に届出番号等を記載した標識を掲示。共同住宅は集合ポスト掲示も。
    実務含意
  • 不掲示・見づらいは典型的な違反・苦情の火種。清掃時の張替え・雨対策・多言語表記を含め運用手順を明確化。

3)条例による実施制限の法的根拠

条文要旨

  • 法18条:政令の基準に従い、条例で区域を定めて期間を制限できる。
  • 施行令1条:
    区域ごとに「実施してはならない期間」を指定すること。
    ②区域指定は生活環境の悪化防止が特に必要な地域内の区域で行うこと。
    ③期間指定も同旨。
    実務含意
  • 制限は「〇月×日〜△月×日は実施不可」のネガティブリスト方式で書かれるのが基本。
  • 指定の合理性(需要・土地利用等の勘案)が行政側の説明責任ポイント

4)届出住宅数・苦情件数の推移

数字の流れ(概観)

  • 届出住宅数:H30の657 → R5 993 → R6 1,473(急増)。
  • 苦情総件数:H30 48 → R5 79 → R6 120
    代表例:騒音、ゴミ、標識不掲示・見づらい、緊急連絡先が不通鍵の対面渡し未実施、家主同居型の虚偽 等。

実務含意

  • 管理運用の質(連絡可否・対面手続・周知)が苦情を大きく左右。体制未整備の不在型は特に要注意。

5)課題と対応策の方向性

区の評価

  • 区民の苦情が爆発的に増加。町会アンケでも「生活環境の悪化」6割超、「条例で区域・期間を制限すべき」約9割
    打ち手(大枠)
  1. 区域と期間の制限(法18条ベース)
  2. 手続きルールの強化(未然防止・苦情解決の場づくり)
    (併せて)
  3. 事業者・管理業者への適正運営の促し
  4. 法令順守で適正運営している施設への配慮・対応

実務含意

  • 「全面禁止」ではなく、時期・区域で線引き+運用強化という二層構造。適法運営施設の既得利益にも一定配慮の示唆。

6)制限内容の方向性(検討案)

1) 区域・期間の制限(案)

  • 区内全域:実施可能時期を夏休み(7/1〜8/31)と冬休み(12/20〜1/10)に限定(合計年84日)。既存施設にも適用。
  • 住居専用地域+文教地区(区の約50%)通年で実施不可。既存施設は①の期間制限を適用。

実務含意

  • 全域ベースは禁止期間の羅列で書かれるため、結果として上記2期間のみ運営可
  • 用途地域の線引き・敷地の一部該当時の扱い(みなし規定)がコンプラ実務の肝

7)手続きルールの強化(案)

現行の豊島ルール(要点)

  • 対面での宿泊名簿記載・鍵受け渡し。
  • 通報時30分以内の現場駆け付け・対応着手。
  • 20m範囲の事前周知。

追加強化(案)

  • 周辺住民向けの事前説明会の実施。
  • 海外在住事業者は国内在住の代理人選任
  • 町会加入の“協議”(加入強制ではなく協議の場を設ける趣旨)。
  • トラブル発生時、区民要請に応じた話し合いの場の設置。

実務含意

  • SOPに対面手続の証跡化(サイン/動画ログ)、30分駆け付けKPI周知テンプレ説明会運営手順代理人委任状式苦情協議プロトコルを組み込む必要。

8)スケジュール

  • R7/9/9:検討会
  • R7/9/18〜10/17:パブリックコメント
  • R7/10下旬:再度の検討会
  • R7/11/12〜12/2:定例会へ上程
  • R7/12(予定):改正条例公布
  • R8/7頃(予定)施行

実務含意

  • 施行が来夏見込み:
    • 用途地域・文教地区判定(一部該当時のみなしを前提に境界確認)
    • 夏・冬の販売計画(価格/清掃/人員の季節集中型オペレーション)
    • 強化ルールへの先行順応(対面運用、代理人選任、説明会の雛形化)
    • ④既存運営の契約・SLA改定(30分駆け付け等KPIの明文化)

▼配布された資料▼

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